日が短くなり、海風が少し冷たく感じられる頃になると、街のあちこちでクリスマスの気配が立ちのぼります。軽やかな「ジングル・ベル」や「サンタが街にやってくる」など、誰もが口ずさめる賑やかな曲が流れる季節です。けれど、この時期にはもっと静かで、胸の奥へそっと染み込むクリスマスソングもあります。

そのひとつが 「What Child Is This?」。もともとは中世イングランドの名曲 「グリーンスリーヴス」 で、恋の歌として400年以上歌い継がれてきました。19世紀になってキリスト降誕の詞が添えられ、恋の嘆きが祈りへと姿を変えます。意味を替えながらも旋律が生き続けてきた歴史は、「美しいものは形を変えて残っていく」という静かな真実を語っているようです。

もう一曲、静かな輝きを放つのが 「Angels We Have Heard On High」。サビの 「Gloria(グローリア)」 が長く伸びる壮大なフレーズは、歌うと息が続かないほどですが、天使が空に光の帯を描いて降りてくる情景を音で表しているといわれています。盛り上がりを演出するのではなく、光がゆっくり広がるように響く祝福の歌です。

こうした曲は、華やかなクリスマスソングの影に隠れがちですが、聴くほどに深く、穏やかな温かさがあります。賑わいよりも、心が少し落ち着く季節の入口にふさわしい音楽と言えるかもしれません。

ミラドールでは、11月下旬から、こうした “静かなクリスマスソング” をBGMとして流す予定です。海辺の景色に寄り添うように、静かで奥行きのある選曲を用意しています。潮風とコーヒー、そして深い旋律。ひと足早く訪れる冬の気配とともに、静かに耳を澄ませる時間をお楽しみいただければ幸いです。

*JASRAC 利用許諾契約済 (BGM)